米国大統領選より、フェイクニュース(偽ニュース)の話題が大きくなりました。
フェイクニュースは、嘘の情報ですが、気を引く情報をわざと流してアクセスを集める、あるいは悪意をもって何かの活動を妨害するものです。
インターネットやSNSの時代ですので、情報が拡散されやすいという問題を持っています。
ブログを書いている人もニュースをネットで調べることがあるし、自分が偽ニュース源にならないか気になるところですね。
グーグルが本日、フェイクニュース対策に、検索アルゴリズムを変更するという知らせを出しました。
これは2017年4月中旬に発表した、「ファクトチェック」に続いて第二弾となる対策です。
ここではそれらの内容とブログ作成の上で気を付けることはないか考察し、また今後の方向を予想してみました。
グーグルフェイクニュース対策
第一弾 ファクトチェック
ファクトチェックは文字のとおり、事実か否かチェツクする機能で、内容は以下の通りです。
米Googleは、偽ニュースの拡散対策として、自社の検索サービスに事実検証(ファクトチェック)機能を全世界で導入することを、米国時間の2017年4月7日発表した。記事の検証は、Googleと提携する115の第三者機関によって行われ、事実、虚偽、どの程度正しいのか、などを表すラベルが表示される。
出典: J-CASTニュース
第三者機関で検証を行うとあり、人間が確認をしているので、その事実確認には時間がかかりそうですね。
また、そのため、対象となる内容は重要度のある内容に限られると想定します。
残念ながらまだ日本のグーグルでは、検索した時にそれらの例を見ることはまだないです。
米国のgoogleにアクセスすると検索した記事の一覧の中に"Fact check: False"等の記述が入っているものがあります。
しかし今後は人工知能の技術をgoogleは研究しているのでその力を借りて対応を増やす可能性はあります。
米国のサイトから適用されていくと思いますので、もしブログで米国関係のものを取り上げるのなら、チェックした方が良いこともありそうです。
日本のサイトではあまり対応してないようなので、ブログ作成の上では現状気を付けることはないと思いますが、今後のグーグルの動きには要ウォッチですね。
第二弾 検索アルゴリズム変更
グーグルの発表による今回の検索アルゴリズムの変更の要点は以下の記述に含まれてます。
明らかに誤解を招く内容や、低品質かつ攻撃的なコンテンツ等によって、悪意のある情報を広める「フェイクニュース(偽ニュース)」です。
出典: Google ウェブマスター向け公式ブログ
その内容は、「検索品質評価基準」に記載されており、これは英文で160pageにも及ぶものです。
また、悪い例としてのサンプルページのサマリとリンクも沢山この資料には含まれています。
日本語版はありません。サンプルのサイトもすべて英語なのでなかなか単純な翻訳でも済まないのでしょう。
時間があれば全部読んでみたいものですが、今回はブログ作成に関係がありそうなもののみ読んでみました。
以下の内容がフェイクニュースに関係しそうな内容です。
- 不正確な情報、特に医療の情報
- 詐欺を防ぐことを解説したサイト
- 特定の人々について、嫌悪や暴力を推進するもの、例えば人種、民族、宗教、性、国籍、市民権、障害者、年齢、性的指向など
- 内容に関する責任者やコンタクトインフォメーションがない
- 文章に文法やスペルミスが多い不正確さの判別は、"日付、情報源の記載、著者の表記"などの有無で判別しているようです。また、サイトの評判も利用しています。その評判の情報元は、新聞、Wikipedia、雑誌記事、独立組織による評価、レビュー等。出典: Google:検索品質評価基準
これらを見ると、特に3番が社会で問題となっているフェイクニュースに特に関係しているものですね。
これらの記事を書く時に、一方的に嫌悪や暴力を推進するものはフェイクニュースと判別されるかもしれないので要注意ですね。
大統領選の場合は、特定の個人が対象で、「特定の人々」ではありませんが、政権をとったらチームが人々となりますし、影響があるので、影響のある人に対する嫌悪を推進するものについても注意が必要です。
これ以外はフェイクニュースに直接関係してるものばかりではないとは思いますが、考察してみます。
1番で、医療系の情報のあつかいについても要注意ですね。
この情報を扱う時には信頼のおける情報を引用すると良いのではないかと思います。
2番の「詐欺を防ぐサイト」は、そのサイト自体が怪しいと思われているようです。
4番は、通常ブログを書く時にはつけていると思いますが、コンタクトインフォメーションをつけてない場合は、つけた方が信頼度をあげるために良さそうです。
5番は、当然のことですが、誤字・脱字が多いと、「不正確」と記事内容そのものと一緒に低評価になりそうなので、要注意ですね。
レビューには文書校正ツールだけでなく目視のチェックも重要ですね。
個人でブログを書く人は、3番のような記事を扱うことはほとんどないと思います。
常識の範囲で相手のことを思い、対応していれば良いとは思いますが、アクセス数を求めるブログライターは、今後も改訂されていくであろうグーグルの基準に注意を払う必要がありますね。
現状の課題と今後の対策・方向
現状のフェイクニュースに関わる課題は以下があると考えます。
- 何が事実か判定するのは難しい
- 事実なのにフェイクニュース扱いされることもあるかもしれない
- フェイクニュースが拡散したあとに回収する手段がない
それらに対する今後の対策や今後の方向について考察してみます。
対策について
1番については、公表されている事実があり、それが信頼できるのであればチェックはできますが、事実のデータベースや、推論するメカニズムも必要になってくると思います。
もし公表されてなかったら、それを偽ニュースだと判定するのはできないでしょう。
少なくとも公表される信頼できる情報が出てくるまで、検索にあげないことで対応することになるのではないかと思います。
あるいは自分のサイトが信頼できるサイトだと認定されれば、検索にかかるようになるので、信頼されるサイト作りをすることで対応します。
2番については、フェイクニュース扱いというよりは、検索に引っかからなくなるという事象になるかと思います。
これは個人ではそういう扱いをされたとわからないので、グーグルが開示した「検索品質評価基準」をもとに記事を作成することで対応するしかありません。
3番は悪意をもってフェイクニュースを流した場合です。またこのニュースが信頼のおけるマスメディアに取り上げられたらますます拡散するでしょう。
マスメディアの場合は、訂正記事を出しますが、フェイクニュースを故意に出した人は、そういうことはしないと思います。
よってその記事がフェイクだとわかった人がいたら、そういう記事についてフェイクだと簡単に通報できるシステム(ボタンのようなもの)があり、それが検索記事に表示されると良いのではないでしょうか。
今後の方向について
ネット社会で嘘がはびこると、ネット情報が信頼できなくなり、発展にブレーキがかかると思います。
これはネットだけでなく、他のマスメディアでも同じだと思います。
それを防ぐためには、
- 事実をチェックする機能
- 嘘らしい情報を検索で表示しない機能
- 嘘を通報する機能
- 信頼度を表示する機能
- 事実に対しては賛成意見と反対意見を即座に表示、検索できるようにする機能
1と2はグーグルで対応ずみですが、3~5までも今後対応する方向になるのではと予想します。