フジテレビの日枝氏は会長を退きましたが、院政を引くのではないかとニュースになっています。
取締役相談役になり、単なる相談役ではなく、取締役の肩書きと権限は持ったままです。
私はメディア業界は、素人ですが、資産運用上、企業の分析もしますし、時々気になる番組や俳優の記事を書くこともあります。
今回は、部外者の目から見て、院政の功罪と今後のフジテレビの業績復活の道を検討してみます。
フジテレビの印象
フジテリビの亀山氏の退任にまつわる内容は、以下にまとめました。
フジテレビ亀山社長退任!なぜ?新社長宮内正喜氏は、起死回生なるか?
フジとテレ朝の比較をし、厳しめの記事になりました。
でも、フジって実は好きなんです。番組を通じて育ててもらいました.......
私のフジテレビの印象としては、なんといっても、過去日曜日朝に放送していた
竹村健一の「報道2001」
です。
その前は、「竹村健一の世相を斬る」という番組名でした。
政治や経済を語る番組です。こういう番組もありえるのかと.....
すみません....,ちょっと古い話になります。
当時のキャスターの
黒岩祐治さんは、今の神奈川県知事
です。(2017年7月現在)
フジテレビはいろいろドラマもやっていましたが、私としては、フジの名前が強く印象に残るのがこの番組なんです。
それから竹村健一のファンで書籍も結構買いました。
NHKでは、政治番組で、「時事放談」とかかなり昔にやってましたが、この竹村健一の番組がとにかくインパクトがあり、見てました。
テレ朝の、田原総一郎の「サンデープロジェクト」も日曜日にやっていてこれもセットで見てました。
でも、私の中では竹村健一さんがインパクトは大きいです。
主な強い記憶としては、
橋本龍太郎総理がテレビ会議システムで出演して、キャスター(当時、黒岩さん)に逆質問して怒ってたとき、(例: 「どうですか」とは何がどうですか、という質問なのか? ) 度をかなり越えており、黒岩さんも困り果てていたので、竹村健一が確か、ずばっと大きな声で、
「いやみなんだよなぁ」
とか、これに似たような、総理に決していってはいけないような言葉で本音を本人にいったところです。
総理はしゅん、とりなりました。
そのあとで普通の進行で話は進んでいきました。
番組では、竹村さんは、怠けていて(失礼で、スミマセン!) めったに発言しません。でも時々する発言がいいんです。
こういう面白い政治や経済の番組が今は一切なくなり、テレビは見なくなっていきました........
この辺りのニーズはテレビ局は捕まえているでしょうか。ビジネスマンから見たら巨大なニーズだと思うのですが。
まぁ、総理とやりあえるインパクトのある評論家もいないのかもしれませんけど。
記憶によると、竹村健一の好きなところは、天邪鬼なところで、
1. 一生懸命やって成功する
2. 一生懸命やって失敗する
3. 一生懸命やらないで失敗する
のはどれが一番いいか、との話があり、答えは、3とのことです。それよりいいのは一生懸命やらないで成功するとのことです。一生懸命やらなかったので失敗してもいいではないかと.....当時たしかバブルでいけいけどんどんで、働いてたときのこの言葉は、はっとしました....こういう発想もあるんだなと...
実は竹村健一さんとは、スキー場のレストランで昔ばったり会いました。つい、見入ってしまいましたが、インパクトありました。(髪型が....)
また、故ソニーの盛田昭夫さんや大前健一さんとスキューバダイビングに行ってました。当時からお年でしたが、チャレンジ心旺盛です。
その他フジテレビで特に思い出す番組は、
1991年の「東京ラブストーリー」と、「101回目のプロポーズ」ですね。
東京ラブストーリは、あのひふみん(棋士)も好きとのことです。
ネットがない時代とはいえ、ビデオ録画はできる次代で、視聴率30%以上あげていたのはやはりすごいですね。
その頃は、テレビに飢えてましたね。今はテレビをほとんど見ません。
見たいと思うような番組もなかなかないんです。よって、テレビの雑誌を見ることもなくなっていきました。
こういう問題をテレビ業界はどう捕らえているのでしょうか。
視聴率はなぜ下がったか
ざっと、調べてみると、2008年位から、最高視聴率30%以上をとるようなものがほとんどないですね。
2010年の、家政婦のミタ(40%)のみ例外です。
2008年はどういう時代だったでしょうか。
ITバブルが弾けたあとで、リーマンショックが起こる時代ですね。
2008年初頭から株価がどんどん下がっています。
スマホはまだなかったですが、インターネットで動画が見れる時代となっていました。
テレビ局に対するスポンサーの広告費が減り始め、ネットの広告が増え始める頃ですね。
改めてはやっていたドラマの一覧を以下のサイトでチェックしましたが、
絶対見たい!
という番組がなくなったのがやはり原因だと思います。
その原因が広告費収入減少でしょうか。たぶん。
あるいはすぐれた製作者がいなくなったのか....
例えば、2008年9月28日までは、「報道2001」はやっていたので、その時までは見てました。でも、そのあとの継続の番組はまったくみなくなりました。
インパクトなさすぎるからです。
インパクトのある人ってのも、もしかしたら減ってきてるのかもしれませんね....
なぜでしょう?
たぶん、2006年頃にホリエモンが家宅捜査されて、
出る杭打たれる文化
が強くなったからなのでしょうか。
私にもわかりません。でも最近は、スマホやiPADの機器を使った方が楽しいからというのもありますね。
でも、めちゃくちゃみたいものは、それらの機器にはありませんが。
まとめると、勝手な想定ですが、
- インパクトのある人が少なくなった
- 出る杭打たれる文化の定着
- 広告費が下がった
- 他の機器を使う機会が増えた。
といったところでしょうか。
ナスDの活躍とか見ていると、インパクトのある人は、評論家でなくてもやはりそれだけ注目を浴びると思います。
院政の功罪とは
日枝さん、院政をしいている模様ですが、院政の功罪とは何でしょうか。
自分の父親は80を超えても政治的な活動をしてましたが、
「この人は40歳で若くてよい」とか会合で他の人のスピーチがあると、
「80でも頭の回転が良くて、いい人はいる。また時代先取りする人もある。年齢差別はけしからん」と逆スピーチをしてました。(たぶん会場はシラー....)
年配の元気で適用力のある人から見ると、いいたいことはいろいろあるようです。
また、自分が失敗・成功含めて経験したことも多いので、自分の居場所として、どうしてもそういう場所にいたいようです。
だって、それらの場所がなくなれば、話相手もいなくなり、すぐ認知症(すぐは極端かもしれません....)ですから。
功は
- 今までの歴史を基にした、経験談、失敗談を共有できる。
- 若い人の提案の不足の点、リスクを識別できる。
- そういう古い人がいることで経営に安定が出る。
日枝さんは、今79歳(2017年現在)ですね。ウォーレンバフェットは、86歳で現役バリバリです。
よってお年ですが、引退しなくてもいい年かなとも思います。(今日はちょっと日枝さんよりかもしれません.....週刊誌などではたたかれているようにですが。)
罪は
では、悪いところはどうか。
自分自身がある会社にいる時にかなり年配の役員がいました。
その経験からすると、自分や他の尖った人に、いいことはしてくれたり、防波堤になってくれましたが、逆に足を引っ張られることは一度もありませんでした。
見識があるから、年になっても役員で残れるんだと思います。なければ皆で落とそうとするはずなので。
あえて、何かあるとすれば、
若い役員や管理職は、お年の方の発言をじゃけんに扱うことはできず、(年配を敬う文化)、どうしても意見をあわせようとするので、飛び出た発想でチャレンジすることが少なくなるかもしれない。
特に、権力を持ってそうな人ならなおさら。
よって、組織の若々しさとチャレンジ心は育ちにくいかもしれない。
また、年配の方の中には、昔の名残で結構どなったり、今でいうパワハラ的な人がいる確率も高いです。
そういう人が時々いると、部下は萎縮するかもしれません。
そういわれても、逆にもっと言い返す人...というのは戦後の日本経済を引っ張った人の中には良くいたそうです。
恐ろしい喧嘩になるそうですが、最後は打ち解けてうまくいくそうです。
でも、その院政が恐怖政治で、いいたいこともいえない、顔色だけ伺う、となっていたら、その職場は最悪になると思います。
フジテレビ復活の道は
大好き(だった)、フジテレビが復活する道はなんでしょうか。
元亀山社長は、ヒット番組を沢山だした名プロデューサだったとのことですが、それでも復活できませんでした。
フジは、新体制に移管するのはいいですが、過去の反省と今後の取り組み姿勢として、どう総括しているのでしょうか。
もう一度、投資嘉目線で、フジHoldingsのAnnual Report(第76期報告書といわれてます)をチエックしてみます。
投資家からして今後は大丈夫か否かはこのレポートを見れば、企業の実力含めて判断できるからです。
この資料見るのは二度目ですが、
「コンテンツ制作力は当社グループの競争力の源泉」
といってはいます。
でも、以下が触れられていません。
- メインの放送事業での不振の原因をどう分析しているのか
- それを元にしたコンテンツ製作でどう競争力を回復するチャレンジプランがあるのか?
投資家目線でみると、かなりお粗末な内容に見えます。残念ですが。
「視聴率向上に全力をあげる」とありますが具体的な取り組みが記述されてません。
効率的なコスト運用で対応するようですが....視聴率はそれではあがらないような....
基本的なPDCAがない気がします。
今までをどう反省し(Check)、実行につなげるのか(Action).......
なんだか、普通の新人社員ができることをやってないように、投資家からは見れます。
今までどうマネージメントしてたかはわかりませんが、今思うのは、外部の実力ある人材を思い切って、トップにすえるのがいい気がします。
過去の人達を全部否定できるようなことを発言できる人。そういう人を日枝さん手動で入れたら、日枝さんの評価も変わるのではないでしょうか。
まず、上記に関わる疑問に対して、きちんとした解を出し、それを情報開示すべきです。
社員を含めた、問題分析活動や改善活動などの取り組みは会社の中でやっているのでしょうか。
なければタスクフォースを作ってでもやるべきかと思います。
それから、ホリエモンとの闘争や和解の時には、ネットとTVの融合となってましたが、これはどうなったのでしょうか。
成果は出たでしょうか。
フジテレビオンディマンドが収益を上げているとのことです。
月額888円で見放題....なるほどこれは魅力的ですね。
昔の番組や映画もあります。
ちょと、調べましたが、これはいけそうです。
独自のコンテンツで勝負しているみたいです。
問題点ばかりあげましたが、これは無料期間もあるので、ちょっと気になりますね。(昔の番組が見たい....)
フジテレビの現在放送中のドラマだけでなく、過去の名作ドラマ・バラエティ、アニメ、 映画など様々なジャンルから、選りすぐりのラインアップ!
あの大人気タイトルがいつでも楽しめます。
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....... わかりませんでした。
民放ではTOPのようで、視聴者の増加は急なようです。
テレ朝とAbema TVの協力のような、同じようなインパクトのある提携や、無料のネットTVを持つのも戦略かもしれません。
提言としては、
- 株主の報告に書けるような従業員の働き方や協調改革を立案して欲しい。
- FODを無料ネットTVなどを作り連動して売り上げをあげる。
- フジテレビのYoutubeチャンネル登録は15万程度。ここを100万以上超えるような戦略必要。(アメリカのニュースメディアではYoutube 800万登録)
- 社員は、こっそり会社の改革のタスクフォースを作り、マネジメントにだまって、勝手に社内改革を力を合わせてする。
- 視聴率の高い番組をどう作るかは部外者なのでわからないが、そのこと自身を社内で取り上げて改革が必要。
1番ですが、やはり従業員が顔色伺うのでなく、元気がないと組織が活性化しなく、また視聴率にも間接的に影響でると考えます。
3は、Youtubeって一番見られるので、やはりこことのコラボはもっと必要ではないでしょうか。
部外者なので、好き勝手書いてしまいましたが、フジテレビさんの復活を祈ります。
また、竹村健一時代の報道2001のようなインパクトのある評論家による報道番組の作成お願いします。
まとめ
フジテレビの日枝さんの院政といわれる問題をもとに、フジテレビの過去と現状と今後を提案してみました。
やはりネットの活用がいまひとつな気がします。
テレビというメディアだけでなく、複合的なメディア戦略がいると思いますが復活を期待します。