新入社員や若手社員の皆さん、
有給休暇取得していますか?
有給も給料の内ですよ。サラリーマンに与えられた特権です。
私は、若手社員、中堅社員、管理職と20年の間有給休暇を全取得し長期有給休暇もとってきました。もちろん仕事の成果も出しています。
もし、新入社員でどう話して取得した方が良いのかわからない場合や若手社員で会社に取得しにくい雰囲気があった場合の対応について社員と管理職両方の観点でご説明します。
話し方もいくつかのシチュエーションで会話風にまとめました。
有給休暇全取得への目覚め
職場は5つほど経験し、転職を二度経験してます。
最初の会社は大企業のメーカでした。
仕事はやりがいがありましたが、徹夜を繰り返し、少し体に無理な働き方をしていました。
新しい業界で仕事をしたいため、転職を決意しました。
退職が決まり有給の残りをとろうとしたら上司に「許さん」といわれ結局少ししか残りの有給を取れませんでした。
「まぁ、こんなもんかな」と当時は妥協しました。
5年勤めて退職金をもらったのですが、徹夜を繰り返した割にはすずめの涙の退職金。
5年位で転職した人に聞いてみると私の何倍~十倍位もらっているのを聞いてショックを受けました。
良く考えると、徹夜をしたり無理しても退職金はあがるわけではないんですよね。
そんな訳で、新しい転職先で、「よーし、有給は全部取得する」と決心したのでした。(ついでに徹夜ももうしないと....)
有給も「給料の内」と考えるようになったのです。
断っておきますが、仕事に関してはそれ以上に燃えて取り組んでました。
新人の場合繰越し
職場にはよりますが、転職した時や新入社員の時には有給休暇は少ないです。
法令では新入社員で半年後に10日です。最初から20日もらえる会社もあります。
また、中途入社の場合は入社の時期により変動するのが一般的だと思います。
その年の有給は来年に繰り越せるので最大40日まで保有することができます。
いざという時、病気したことを考えると、40日程度ためておいて、次の年20日追加されたら、その分を消化する、というのが理想的です。
ただ、よっぽど意識して有給を使わない限り、この40日は自然にたまっていきます。
よって、新人のうちは、病気用に半分位は残すけど、半分位は使っていく習慣をつけると良いです。
ちなみにもし有給を全部使った後に病気になったら、「欠勤」扱いとなり、給料から引かれることとなります。
またボーナスの算定をする場合も出勤状況が完全でないので不利になる可能性があり、また昇給、昇格の時も不利になる可能性があるのでお勧めできません。
就業規則や先輩に確認
有給休暇を初めて取得する前に、就業規則を確認してみましょう。
前日までに出す(病気の場合は事後)とか、3日前までとか職場によってルールが異なっていると思います。
その規則に従って取得しましょう。
また、新入社員の場合は、面倒を見てくれるメンターや先輩社員がいるはずですので、その職場での取り方として、どういう風にとるのか、一応教えてもらいましょう。
おそらく、申請方法と提出先、一般的なことのみ伝えてくれると思います。どうしても取ったらまずい日があったらそれも教えてもらえるはずです。
申請方法は、紙で事前に出す場合と、電子申請システムで出す場合があると思います。
また、先輩によっては有給をあまり取らない派の人がいるかもしれません。その場合、決してその先輩の考え方を否定してはいけません。人間関係が悪くなります。
でも自分がその考えに影響を受ける必要もありません。
「これからは取ってはいかがですか」と有給が取りやすくなる職場の雰囲気作りをしてください。
え、私が先輩の時は、どうしたか? もちろん全取得するように指導です。
管理職の時は? 有給休暇取得委員を作って計画的に取るように推進しました!!!
では逆に若手の時は? 労組の活動を通じて管理職に有給休暇をとらせる活動をしてました。そのおかげで自分が取るのも有利になりました。(上司にはよりますが)
取得の条件、時期変更権
有給休暇は労働者に認められている権利であり、管理者が拒否できるものではありませんが、管理者には、労働基準法で定められた「時期変更権」があります。
すなわち、休暇を予定した日や期間が、「事業の正常な運営を妨げる場合に限り、例外的に他の時季にこれを与えることができる。」という権利です。
しかし管理職を長年しましたが、この「時期変更権」を行使したくなるような取り方をする人はいませんでしたね。
一番重要な条件は、
- 自分の仕事は自分でスケジュール含めて管理してきっちりやる。
- チームに迷惑をかけないように段取りを決める。
要は仕事をきちんとしていたら、つまりスケジュールを守って仕事をして、顧客対応や営業活動、納期遵守や成果を出していたら問題ない訳です。
逆にこれらのことが普段できてないと、管理職や先輩から、
と念のため聞かれることがあるかもしれません。
新人の場合はまだ限定した仕事しかできないと思いますが、自分のアサインされた仕事をしっかりやる、スケジュールを守るの2点ができていれば良いです。
あまり気にしすぎて完璧を目指すと取れなくなりますから。
目指すは、
- 仕事をきっちりやる人
- 有給をしっかり取る人
とのレッテルを貼られることです。両方目指しましょう!
申請タイミング
申請のタイミングは、職場のおかれている状況により様々で、一律には言えません。
就業規則を守る必要はあります。
それが前日までとなっていて、3,4日前の方が良い場合もあれば、前日の方が良い場合もあります。
仕事の都合によっては前日に「明日は予定した業務がなくなった」とか、「客先対応がありそうだったがなくなった」とわかるからです。
1日程度の休暇なら1週間前から前日まででしょう。
2,3日なら、一週間から二週間前。
5日から10日なら、一ヶ月から三ヶ月前です。
あくまでも目安なので、自分の職場の状況に応じて対応しましょう。
なお、私の最長の休暇は、夏休みと有給を含めて19日間でした。フランス旅行を計画していたので、二、三ヶ月前から調整していきました。あまりに前から調整したので、調整もうまくいきました。
申請時期 忙しくない時期
申請時期、すなわち、休暇を取りたい日ですが、なるべく忙しくない時期、あるいは忙しくないと思われる時期が良いです。
忙しい時期は、年度の初め、納入前、重要な営業活動で顧客対応が必要な時期等会社によってそれぞれだと思います。
ただ、年がら年中忙しい職場もあるかとは思います。そうであっても、管理職は「時期変更権」を乱用はできません。
なるべく忙しくないと思われる時期に申請し、あともし忙しくなっても休暇をとる前に仕事をするか、段取りをして時期をずらす等の処置をすると良いです。
申請方法~口頭
1,2日の有給
申請方法ですが、1,2日の休暇なら、紙で出す場合は、通常管理職の方に出すと思います。自分の仕事の面倒を見てくれてる先輩社員ではないと思います。
電子申請システムなら、そのまま管理職に伝わります。
一緒に仕事をしている先輩社員がいたら、提出時に念のため声をかけておきましょう。
また、先輩社員がいなくていきなり管理職が上司の場合は紙か電子申請システムで伝わりますので声はかけてもかけなくても良いです。
私が管理職の場合は、声をかけてもらっても良いですが、もらわなくても一向に構いませんでした。
要は仕事がうまく回らない時には介入しますが、それが有給を取ったためという理由ではないからです。
また、口頭での会話上、重要なことですが、有給の理由は、「私用」と言い切ることです。
聞かれたとしても、「私用」で良いです。
こんなことで人間関係は悪くなりなりません。
繰り返しになりますが、仕事ができるか否かが重要な点なのです。
理由をもとに判断することはあってはいけないし、もし理由を聞いてくる先輩や上司がいたら、そうならないように、「しつけ」、やわらかく言えば「雰囲気作り」をする必要があるからです。
まわりが理由を言う職場でも合わせる必要はありません。
3日以上の有給
でも、長期の有給、そうですね、3日以上のものをとるのなら、聞かれたら理由をいっても良いとは思います。「旅行」というのがもっとも通りやすい、多い理由ではないでしょうか。「法事」とかいうのもありです。
また、海外旅行に行く場合は、リスク管理上、職場によっては届けが必要ですので、その場合は、それに合わせる必要があります。
この3日以上の有給をあまり取っている人が職場にいなかったら、飲み会の時でも別の機会でも、他の人にも「有給多めにとって旅行に行ったら」と有給を取得しやすい職場の雰囲気作りをしましょう。
有給休暇取得時の話し方シミュレーション
それでは、有給休暇取得時の話し方のシミュレーションをいくつかしてみます。
模範編(有給1,2日)対先輩社員もっともありそうケース
こんな感じが一番多いです。もともと仕事のスケジュールは毎週別管理しているので、ここでわざわざ確認することもないです。
模範編(有給1,2日)対先輩社員気軽にきかれるケース
そこそこ関係のできた先輩社員なら、こんな会話もありそうです。これ以上聞いてくることもないと思います。
ポイント
- 仕事には影響ないことを伝える。(これが伝えられる段取りがそもそも必要)
- 私用に関しては、具体的内容は言わない。いうと毎回聞かれることとなるので。
番外編(有給1,2日)対きびしい管理職
恐らく、こんな管理職は少なくなっている気はしますが、まだまだそういう体質の企業もあるかもしれません。(特にブラック的企業)
ポイント
- 有給を取らなかった管理職を否定しない。共感する。
- 今後有給をとならい方向で話を終結させない。権利なので。
- 仕事をしっかりする姿勢を示す。
- おこって「許さん」といわれてもやさしく切り返す。
- 有給休暇を取りやすい雰囲気を作るために、相手にも取ることを勧める。
管理職によりますが、私は有給を取らない管理職の下で働いてたとき有給を沢山とってきましたが、その方も昇進され、私も管理職に早く昇進させてもらいました。
状況にもよるとは思いますが、仕事の成果を出すことにまず集中した方が良いです。
管理職が本人の業績や昇格を評価する場合にも、「有給を取っていた」ことによる悪くなる評価はなく、あくまで仕事と能力中心で評価されます。
でも心証を悪くすると難癖つけられて評価は悪くなる可能性はあります。あくまでもやさしく、そしてはっきりと主張すると良いと思います。
逆に、有給切捨ての雰囲気に職場がなっていくと、あとから後悔することになりますよ。
仲間を増やしてがんばってください。
それでは長期休暇の応用編です。私の事例も入ってます。
応用編(有給10日)対先輩および管理職
....................
私が長期休暇を取ったとき、仕事的には忙しい職場でしたが、こんな感じのやり取りでした。
長期に休暇をとる人なんてその職場ではまったくいませんでしたので、かなりびっくりされましたが、思ったより、そんなに抵抗も受けなかったです。
長年サラリーマンをやっていて、10日程度の長期間の有給を取った人は、私以外にあと一人いました。
ポイント
- 有給を長期にとる計画に強い意志を持つ
- 仕事の段取りを綿密に考える
このふたつのポイントがあれば、少し時間はかかりますが、長期の休暇もとれます。
仕事引継ぎ(必要な場合)
派遣時代
上記の例のようには必ずしも行かない職場があると思います。
たとえば、私は他の会社に派遣社員として派遣されたことがありますが、肩身が狭いと感じ、休暇を申請するのは、派遣先の職場の管理職であり、自分の会社に比べて申請しにくいことがありました。
自分が管理職の時に自分の仕事を支援する派遣会社の社員に休暇を取られると許可はしますが、若干影響があるのは事実です。
その経験もあったので派遣社員の時は全取得とまではいきませんでした。
でもやることは同じ、仕事の成果を出して、段々と有給休暇を取得するようにしました。
取れるようにするために、またバックアップ体制も必要だったので、自分の会社の社員を追加で派遣してもらい、仕事が引き継げるようにしました。
休暇中に自分に関わる仕事が発生する場合
今までの例のようにはなかなかいかなく、休暇中にも自分に関わる仕事が発生する職場の場合の対応です。
自分でないと対応できない場合は、連絡がかかって来たとき、休暇後XX日以内に対応するようメッセージを職場の人に伝えておく。
自分と同様の仕事をしている人がいたら、その人にも休暇の連絡をし、必要な対応をしてもらうように事前に段取りしておく。
その対応をしてもらった人には旅行の場合は、最低限の礼儀として、おみやげを買っていきましょう。
また、忙しい職場で自分の代わりに対応してもらうことが困難な職場の場合、もしあきらめてしまったら、「忙しかった」「有給もとれなかった」とあとで後悔するだけです。
よって、二週間前とかかなり前もって計画し、取るようにしましょう。この場合、正直仕事にはインパクトが多少でるとは思います。でもその場合は、「増員してください」とお願いしてください。
また、影響が出る人にも「お互い何とか有給をとるようにしようね」と有給をとりやすい雰囲気作りも日ごろしてみてください。
自分が我慢せずなんとかなると思ってください。なんとかするのは管理職だと思っても良いです。
今、私は自営業をしていますが、有給休暇はありません。
この有給休暇って特典は企業で働いている人しかない特権なので是非有効活用してください。
まとめ
有給休暇の取り方について、考え方や話し方をシミュレーション事例をもとに紹介しました。
「有給休暇も給料の内」「会社勤めの人の特権」と思ってお取り組みください。
新入社員や若手社員の方のご参考になれば幸いです。
個別ケースで困っていたら、コメントフォームで送付して頂いたら、回答いたします。
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