イタリア料理やワインが好きで、イタリア旅行に3回行き食べ歩き、都内のイタリアンなどもいろいろな場所で食べました。
南イタリア旅行中、アマルフィからポジターノ、ソレントに移動した時に出会ったレモンリゾットが忘れられません。
この旅行中一番おいしい料理でした。食べたくなったのでレシピをいろいろ研究し、比較試食し、その中から本格レシピを一つ選びました。
ソレントの思い出から本格的レモンリゾットのポイント、レモンリゾット6品レシピ比較、比較試食による評価、最優秀本格レシピ1選をご紹介いたします。
また番外編で、旅行中撮影したレモンリゾットに関わる写真と動画を紹介いたします。
おいしいレモンリゾットを是非作られ、また南イタリアの雰囲気を味わって楽しんでくださいませ。
ソレントの思い出~本格的レモンリゾットのポイント
南イタリアにいったら、やたら大きなレモンが目につきます。
日本の2,3倍の大きさです。
パエストムの道端のレモン
アマルフィの野菜売り場のレモン
最初は「でかいレモンだなー」位の感想で、実は南イタリアがレモンの料理やお酒で有名なことを知りませんでした。
ソレントの思い出
「帰れソレントへ」で有名なソレントに旅行の終盤行きました。
お昼にぶらぶらしていてたまたま入ったレストラン、そこのランチに「レモンリゾット」があり、レモンを良く見たので、何となく頼みました。
最初の第一印象は、「レモンとリゾット? とても合いそうではない!」と否定的でしたが、なんでもチャレンジしたいのでオーダしました。
そうしたら何と美味しいことか、食べたことのない料理ですが、レモンの味がしっかりついていて、とっても感激しました。
旅行中、一番おいしい料理でした。
その時撮った写真が冒頭のアイキャッチ画像です。
この時以降、イタリアンのレストランに日本で行っても「レモンリゾット」に巡り合ったことはありません。
レモンリゾットはアマルフィでも食べられますが、ソレントが発祥の地です。
よって、レモンリゾットを自分で何種類か作り、ソレントで食べた感激をもう一度!と思った次第です。
本格的リゾットのポイント
ソレントで食べたリゾットをなるべく再現することを主眼にしました。
その時の味わいのポイントは、
- しっかり上品なレモンの味がついていてインパクトがあり一口、口に入れた時驚きがある。
- どちらかといえばレモンのようにさっぱりしているが酸っぱいレモン汁の味ではない。
- 上品な香りがほのかにする。
冒頭の写真ではわかりにくいですが、色は、薄い黄色がかった白色色ですが、リゾットの中に、レモンの千切りが入っていました。
また、エビは付いてますが、これはリゾットの味が単調になるからついてます。
でもエビのことは全然覚えてません。 あくまでもリゾットが美味しかったです。
プリモピアット(第一皿)として、飽きずに全部食べました。
レモンリゾット4品レシピ比較
レモンリゾットを作る前提として、
- 皮のみ使う。
- 実の汁は使わない。
というのがソレント流とのことです。
いろいろレシピを見て、以下4品作ることとしました。
レシピNo | 特徴 |
1 | 野菜ブイヨン。レモンの皮を調理の最初に炒めて使う。国産防腐剤なし高級レモン。 |
2 | 野菜ブイヨン。レモンの皮は調理の最後にまぜて使い、またお皿に盛り付け時にも上からかける。国産防腐剤なし高級レモン。 |
3 | チキンブイヨン。レモンの皮を調理の最初に炒めて使い、またお皿に盛りつけ時にも上からかける。国産レモン。 |
4 | チキンブイヨン。料理の最後にリモンチェロを使いまぜる。またお皿に盛りつけ時にも上からかける。国産レモン。 |
5 | 3と同様だが、米をレモンと一緒に一週間Ziplockバッグに入れて香りをつける。 |
6 | 3と類似しているが、最初に炒める時にレモンコンディショナーオイルを使う。 |
まず野菜ブイヨンにしたのは、味わいのポイントでレモンを際立たせるには野菜ブイヨンの方がいいと思ったからです。
でもしっかり味の出るチキンブイヨンも試し、比較することとしました。
また、1番のように、最初からレモンの皮を千切りして炒めて味をつける方式と、リゾットができる最後の方でまぜる方式がありました。
これもどちらの方がおいしいか比較するために両方作りました。
さらに、リモンチェロを使い味付けをするというレシピも試しました。
リモンチェロは、これまた美味しい食後酒で、レモンの皮を付けこんで、冷凍庫でキンキンに冷やして飲むお酒です。(でもアルコール度数が高いので凍りません。)
これも今年自家製のものを作りました。
1,2のレシピでまず料理し、おいしかった方を3のレシピにして、3と4のレシピで料理しました。
そして、もう二種類追加しました。1つは、お米とレモンをZipロックバックに入れて香りをつけて作る方法。(白トリュフのリゾットと同様です),もう一つは、レモン・オイルコンディショナーという濃厚なレモンオイルで作る方法です。
比較試食による評価
それでは比較試食による評価です。見た目、香り、そして大事な味わいの三点で評価します。
レシピ1
- 見た目: レモンを最初から炒めているので上品な感じです。上にレモンの皮は振りかけてません。見た目で言えばソレントで食べてものに一番似ています。
- 香り: ほのかなレモンの上品な香りがします。
- 味わい: レモンの味のインパクトは少なめでした。これは、炒める時間が少し遅めで始めたためと想定します。それからパルメザンチーズを入れ過ぎてしまい(4振り位しました)、そちらの味が強くなり、レモンの味がかすみました。
- 総合評価: △ レモンのインパクトのある味が今一つでませんでした。
- 備考: レモンの汁をあとからギュッと絞って入れましたが、酸っぱくなり、レモンの皮の味わいの良さは消えてしまいました。やっぱり汁は入れない方が良いです。
レシピ2
- 見た目: レモンのスライスした皮がのってますので、レモンリゾットと人目でわかります。かわいらしく見えます。
- 香り: レモンのどちらかといえばフレツシュな香りがします。上品な香りは少ないです。
- 味わい: レモンのフレッシュな味がします。但し、上品さは足りません。こちらもパルメザンチーズを入れ過ぎてしまい、そちらの味の方が勝ってしまいました。
- 総合評価: △- レモンの上品でインパクトのある味わいが出せませんでした。
- 備考: レモンの汁をあとからギュッと絞って入れましたが、レシピ1と同様、酸っぱくなり、レモンの皮の味わいの良さは消えてしまいました。
レシピ3 優勝!!
- 見た目: しっかりレモンを炒めたので、黄色の色が移っており、また上からレモンの皮も振りかけて見た目が鮮やか。
- 香り: 上品な香りとフレッシュな香りがより強く出てます。
- 味わい: 上品かつ一番インパクトのある味が出せました。パルメジャーノチーズも少なめだったので、レモンの上品な味が際立ちました。また、チキンコンソメにしてちょうど良いしっかりした味になりました。
- 総合評価: ◎ 一番の出来です。ソレントで食べた味に一番近いです!
- 備考: レシピ1の改良版です。最初にレモンの皮を炒める時間はしっかりとり、また、パルメジャーノチースは少しだけ一振りです。また、追加で、レモン汁を2滴位たらしてまぜて食べましたが、やはり汁はない方がレモンの皮の味が良く出ていておいしいです。
レシピ4
- 見た目: 色は少し白目です。思ったより、リモンチェッロの色は移りませんでした。
- 香り: リモンチェロのアルコールの香りが少し強いです、そのせいか、上品なレモンの香りはしません。
- 味わい: リモンチェロの甘さが出過ぎており、バランスが悪いです。
- 総合評価: △- リモンチェロは合わないと思います。
- 備考: レモン汁を2滴位たらしてまぜて食べましたが、やはり汁はない方が良いです。 なお、リモンチェロはもう少し甘くない作り方もできるとは思いますが、それでもバランスは悪くなると思います。やはり皮をそのまま使って炒めるのが一番良さそうです。
レシピ5
レシピ3に対して、米をレモンと一緒にZiplockバッグに入れて香り付けしたものです。
バッグから出して米に香りをかぐと、かすかなレモンの香りがしました。白トリュフと違って強くありません。
以降の評価はレシピ3に対して違う箇所のみ記述します。
- 見た目: 同様
- 香り: 香りが少しより強く出ています。
- 味わい: コクが少し強く出ています。。
- 総合評価: ○ 出来は良いですが、やはり一週間レモンと米を一緒に保存するのが手間がかかなるのが難点です。それでも香り、コクが出るので手間をかけて話題作りする時にはオススメです。
レシピ6
レモンコンディショナーオイルを使いました。
- 見た目: 色は黄色が良く出てます。レモンオイルを使用したためだと思います。
- 香り: レモンの、どちらかといえばフレッシュな香りがします。
- 味わい: 味の方もフレッシュなレモンの味がします。さっぱり系です。
- 総合評価: ○- さっと速く作ってフレッシュ感を出す場合は良いと思います。
- 備考: レモンのオイルはドボドボと沢山入れましたが、さっと入れる程度の少なめでも良いと思います。
最優秀本格レシピ1選
レシピ3が最優秀本格レシピとなりました。
それではレシピを以下に示します。
準備するもの (2人前)
・レモン 1個
・良く切れるピーラー
・米 0.7合
・玉ねぎ 1/4
・白ワイン 50cc 辛口
・チキンブイヨン 600cc (チキンコンソメ1個)
・バター 40g
・パルメザンチーズ 一振り
まずレモンですが、できれば国産の防腐剤なし、ワックスなし、無農薬のものを購入ください。
高級デパートの地下(例:伊勢丹)等には売っていると思います。
なければ米国産でなく国産のものを購入ください。国産の方が品質管理が一般的に良いからです。
写真の左のものは伊勢丹で買ったものでひとつ250円、防腐剤無し、ワックス無しです。
一番右のものは、国産ですが、表示なし。でも同じ250円で、イトーヨーカ堂です。
米はこれ以上多くするとお腹いっぱいになります。
レモンリゾットのあとに次の料理があるはずなので、この位の量でちょうど良いです。
ワインですが、辛口のものを。できれば、ソービニヨンブランをお選びください。イトーヨーカ堂で700円以下です。
このワインはかんきつ系の香りがして、またさっぱりした味わいで、レモンリゾットに最適なワインです。
準備作業
- お湯を600ccわかし、チキンコンソメ一個を入れてブイヨンを作る。(これより量が少ないと足りなくなる可能性あり)
- 防腐剤なし、ワックスなしで、水洗いのみと表示してあるレモンの場合は、水洗いする。
- 無表示のレモンは以下で皮の周りのものを落とす。
- まず手にたっぶり塩をとって、レモンを水にぬらし、塩をこすりつけて周りのものを落とす。
- そのあとで、きれいなスポンジ、歯ブラシ、またはメラニンできれいに皮をおらう。
- お湯を沸騰させ、そこに20秒レモンを入れる。
- 取り出してまた皮の周りを2と同様にあらう。
調理ステップ
- レモンの皮1/2個分を良く切れるピーラで薄くむく。白いところまで剥くと苦くなるので気を付ける。もしも白いところがついたら包丁でこそぐ。(残りの1/2個分はあと使う)
- その皮を包丁でなるべく細く千切りする。細かい方が味がしみるため。
- 玉ねぎとレモンの皮をバターで中火、弱火で2分位炒める。焦がさないように要注意。レモンリゾットに色をつけないために。また、香りを出すために炒めすぎない。(ここでレモンの皮を入れ忘れると味がつかないので要注意)
- 米を入れ、半透明になるまで1分位炒める。
- 香りをつけるため白ワインを入れる。
- ブイヨンを少し多めにひたる程度に少しずつ入れる。全部で3,4回に分けて。アルデンテにするので15分煮るが、焦がさないように良く見ること。
- 途中で、塩を少し振りまぜる。
- 最後に出来たらバルメザンチース゛をひとふりして混ぜる。
- お皿に盛りつける。
- その上から、残った1/2個のレモンの皮をすりおろし、トッピングして香り付けする。リゾットの中のレモンの皮の高級感・上品感を出すため、あまり沢山のトッピングはしない。
完成!!!
熱いうちにお召し上がりください。
番外編~アマルフィ~ソレント写真と動画とコネタ
ソレントに行くまでの道のりとレモン畑をご紹介します。旅行の気分も味わってください。
南イタリアの、アマルフィ->ポジターノ->ソレントとバスで移動しました。
アマルフィは、映画「アマルフィ 女神の報酬」で有名になった場所ですね。
アマルフィの街並みと海です。
アマルフィの海岸をバスでポジターノに向かってます。向かいにレモン畑が見えます。
また、ポジターノは、アマルフィよりもさらに人気のある、セレブが済む高級リゾート地です。
レモンの木も道路際に見れます。
バスは海岸沿いの狭い道路をヒヤヒヤしながら運転していきます。
ポジターノの街並みと海です。とってもきれいです。セレブに人気があるのもうなづけますね。
この下の写真の建物の屋上はレストランです。行きましたが、最高の場所です。
そしてソレントに着きました。
ソレントは、カプリ島の青の洞窟の窓口です。青の洞窟は毎回入れるとは限らず、私は二回目に入ることができました。感動の色です。ボート漕ぎ手がサンタルチアを歌ってくれます。
そしてこのあと、気分の良い時にランチでレモンリゾットに出会いました!!!
おしまい。
まとめ
南イタリア旅行中、アマルフィからポジターノ、ソレントに移動した時に出会ったレモンリゾットが忘れられなく、レシピを比較検討して作りました。
やはりレモンの皮を最初から炒めて使用するのが、高級感と上品感を出すポイントとわかりました。
しかし、ソレントやアマルフィの巨大レモンで作ったら味はどうなるんですかね。
きっと美味しいものができると思います。
もし、イタリア旅行されましたら、是非レモンリゾットを注文してみてください。
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