2019/2/15
PCがフリーズしたり、ブルースクリーンが出たりが頻繁に起こり、いろいろググって調べて対応したけどダメな場合は、ここで紹介するクリーニングを行ってみてください。
実際、私のPCがその方法で治りました。
簡単な症状としては、
・マウスが突然止まる、またキーを押しても反応しない。
・ブルースクリーンが出てきてPCが落ちる。
・それらの頻度が少しずつ上っていき、毎日のように起こるようになる。最終的には、毎日何度も起こって作業がはかどらない
これらに対応するために、出てくるメッセージに応じてググって対応してもダメな場合の対応をご紹介します。
「もぅ、買い替えたい」と思った時に、最後にやってみてください。無事にPCが治ることをお祈りします。
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私のPCのスペック
私のPCはデスクトップで2007年のかなり古いものです。もともとはWindows VISTAだったものをWindows 7に載せ替えて使っています。
スペック
CPU AMD Athlon 64 X2 4200+
マザーボード ASUS M3N78-EM
PC5300 DDR-2 SDRAM 512MB
PCフリーズとブルースクリーン頻繁な症状
最初は、ブルースクリーンが良くでるようになりました。これは以下のような画像です。
これは、よく見ると、エラーメッセージが出ています。
「DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL」で最後にエラーコード「0x000000D1」が出ています。
でもこのエラーだけでなく、数種類出ています。
また、このブルースクリーンが出ずに急にマウスがフリーズして、キーボードの入力もできなくなることもありました。
大体、数ヶ月前から症状が出るようになり、頻度が段階的に多くなる感じです。
買い替えたら大体幾らかかるか
「12年も経っているので新品に買い替えたら」との家族の声もありましたが、デスクトップのPCも重く、処分や整理するのも面倒だし、なるべく節約したいと思ってました。
ただ、さすがに1時間に3,4度も落ちると買い替えたくなります。
新品に交換するか、あるいは、マザーボード交換のみで対応できるか比較してみました。
マザーボードは、ATXかMicro ATXが主流で、これらを交換すれば治るかもしれないと思ったからです。
なお、SDDのHarddiskと外付けの4TBのミラーラング用のUSB Harddiskは1年前位に導入したばっかりなので、このまま使えます。
費用は、
デスクトップ本体(Windows 10付き) | 約7万円 |
マザーボード+CPU+メモリ+Windows 10交換 | 安いので1.8万+1.8万=3.6万 |
どっちみち、Windows 7のセキュリティ対応期限は2020年1月に来るので、交換は必須ですが、ちょっと高いな、やるとしてもマザーボード交換で安くしたいと思いました。
なぜなら、筐体がツクモのAerostreamという割と設計が良さそうなものでまだまだ使えると思ったからです。ツクモに電話した時も、「マザーボード交換などもできないことはない」と言われたからです。
主にやった対処
新たにつないだハードウェアなどなかったので、効率化のため、一番怪しそうなもので簡単そうなものから対処することにしました。まずソフトです。
ソフトの対応
「BlueScreenView」というフリーソフトを入れて解読してみました。
ここに出てくるメッセージだけで、何通りかあります。
いろいろググって調べたら、マザーボードに乗っかっているBIOS(Basic In/Out Operating System)やドライバのソフトウェアを更新するといいかもしれない、との話がありました。
マザーボードは、起動時に名前が以下のように出てきました。スマホの写真でパチリと記憶です。
これ以外では、コマンドプロンプトでも確認できます。
以下のようにWindowsボタンをクリックして、「cmd」と入力すると、「cmd.exe」が出てくるのでそれをクリックします。
そして、以下のコンソールが出てきたら、次を入力します。
wmic baseboard get Manufacturer,product,version,serialnumber
すると、ASUSTekのM3N78-EMと出てきます。
そして、この2つのワードをもとにググってBIOSやドライバのアップデートの画面を探し出してすべて実施しました。
これで直ったとのブログ記事も見て、期待したのですが、しばらくは良かったものの、やっぱり6時間後にだめになりました。
クリーニングの必要性
そこで次に考えたのが、クリーニングです。
なぜ、それを考えたかというと、数十年前に大型の計算機システムを使用し、工学実験をとあるメーカで実施しましたが、この計算機システムが時々故障したのです。その時に修理を呼ぶと、徹底的に、接点などをアルコールを利用してクリーニングしており、その度に治ってました。
また、学生時代に、回路設計などをして基盤から自作すると、時々、半田とかうまくいかない場合に導通不良でうまく動かないことがありました。
その時の感覚で、
「一点の金属のゴミや類似のゴミにより接触不良になることがある、また、コネクタも接触不良になることがある」
と体験していたからです。
これでうまくいかなかったら、諦めようと思っていましたが、結局、全快しました!
クリーニングの手順
それでは、クリーニングの手順を注意事項等含めてご説明いたします。
準備するもの
必要なもの | 目的 | 備考 |
掃除機 | 大きなホコリの吸引 | 今回大きなホコリなかったので使用せず |
筆 | ホコリを叩く | 同上 |
ブロア | ホコリを飛ばす | エアータイプでも良いがお金がかかる。100均一のなるべく大きなブロアで十分 |
ドライバ | 分解用 | 奥まったところで作業するので細長いものや短いものなどいくつかあると良い。 |
ウエットテッシュ | 基盤以外の掃除用 | 外枠やファンなど |
綿棒 | 基盤クリーニング用 | |
無水エタノール | 基盤クリーニング用 | 無水でないと錆びる。絶対無水を入手必要。 |
ライト | 暗い期初でのコネクタやネジなど確認 | 小さいものの方が中に入れられるのでベター |
スマホ/デジカメ | コネクタを外す時の記録用 | 写真を作業ごとに取らないと、どこのコネクタかわからなくなるので要注意。 |
無水エタノールでないと錆びます。水が入ったエタノール、アルコールでクリーニングは、厳禁です。この無水エタノールは、いろいろな精密機器、スマホやカメラ、キーボードなどの掃除にも使えるので便利で安いです。
分解
それでは、まず分解です。
- 作業スペースを準備する。
- 準備するものを集める。
- PC本体の電源コードを抜く。(感電するので、絶対抜いてください)
- PC本体に接続されているケーブル類をすべて抜く。
- PC本体を作業スペースに持ってくる。
STEP1 ケースを開ける
注意: 作業の度にケースや基盤の金属の外枠の部分を触って、体の静電気が部品に直接あたらないように必ずしてください。壊れるのを防ぐためです。直接部品には触らないでください。
ネジを手で回したり、ドライバで回すとケースを開けることができると思いますので、両面開けます。
以下、見てもわかるように、ホコリが思ったよりあまりありません。これは、職場と同様、本体を机の上に置いておいたためだと思います。これを床下に置くとホコリがつき寿命が短くなります。
この奥にあるものがマザーボードですので、これをとるために邪魔になっているケーブル類や、またハードディスクのベイはすべて取外必要があります。機種によって何を外すかは異なってくるはずですので、良く観察しましょう。
STEP 2 コネクタ/ハードディスクベイの取り外し
まずは、DVDドライブのコネクタ2つが邪魔なので外します。ここから以下は、PCによって、外す内容と順番が異なる可能性があります。
そして、以下のように、写真をとって、記録します。
注意: コネクタをはずす場合は、ノッチでひっかけているものがあります。そのノッチを解除しないで無理やりとろうとしないでください。壊れます。ノッチがあるか否かはライトを使い、良く観察してください。多少力がいる場合もあります。外しにくい場合は、多少左右に動かすと外しやすくなることがあります。
次にハードディスクベイを取り外しますが、SDDについているケーブル(赤のものと、奥のオレンジ等のもの)を外します。以下、同様にすべての作業は写真でとってください。
以下、ハードディスクのベイをコネクタとともに取り外しました。
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STEP 3 コネクタ類の取り外し
メモリ(DRAM)は、取り外しを良くするところで、接触が一番怪しいところであります。ここで以下矢印を見ると、ケーブルがDRAMにかなり強烈にあたってます。これは取り回し設計上はまずいです。クリアランスが必要で、ケーブルの擦れや、発火、他の機器への影響を防ぐ必要があります。
まわりのコネクタを写真をとりながら次々と外していきます。
次のコネクタが一番大きく、外れにくかったものです^^
ケーブルの途中からコネクタがつながっているものもあります。
小さいコネクタはこわれやすいので、慎重に。
STEP4 マザーボード取り外し
やっとマザーボードのネジを外せるように周りが空きました。
筐体の上に、ダンボールを置き、その上に、マザーボードを載せます。
一部細かい配線とコネクタがありましたが、はずすと順番がわからなくなりそうなので、そのままつけたままとしました。
クリーニング
STEP1 マザーボード以外の筐体中身のクリーニング
ウェットティシュやブロアを使って掃除です。ファンのまわりと、外部の露出しているコネクタの周りが汚れています。
STEP 2 マザーボード ブロア
それではマザーボードのクリーニングに入ります。
心得: 一点の金属片や汚れがどこかに潜んでいて、PCがフリーズしていると思うこと。よって、徹底的に端から端まで、ブロアを拭き、そしてアルコールでクリーニングすること。ここで手を抜かないこと。
以下、見てわかるように、基盤は思ったよりホコリなどがないです。でもどこかに潜んでいるんですよね。
ブロアで端から端まで吹きまくりです。特に細かいピンの間とか、ゴミが入ってそうな箇所は端から端まで。
STEP3 マザーボード アルコールクリーニング
いよいよ、アルコールによるクリーニングです。無水アルコールを綿棒にとって、端から端まで拭いていきます。ここで綿棒の綿を引っ掛けて、それがピンの間とかにまとわりつかないように、取り替えながら行ってください。
根性で、見えないゴミを探すつもりで。
以下、一番怪しいDRAMボードを引っこ抜きます。
DRAMの外し方わからない方は、以下、動画でどうぞ。
この金属の両面をまずしっかりクリーニングです。ここが一番怪しいので、しっかりと。
コネクタのメス側もブロアで拭いておいてください。また、汚れなどないか、良く観察し、あればクリーニングします。
回路そばのピンの部分も徹底的に掃除です。一番怪しいところなので。
掃除しながら思い出します。数十年前の学生時代にDRAM回路を設計して動かなく、かなりシンクロスコープと挌闘したことを.....結局、DRAMが純正品でなく、タイミングが異なるため、コンデンサーの選択が間違ったことがわかるまでかかった時間が2週間...トラブルシュートに絶対の自信があった学生時代から社会人初期。解決できなかったのは、このDRAMとソフトのバクの合計2つのみでしたが、今では解決できないことがどんどん多くなっている....というか、目も見えにくい...
すべての枚数分、クリーニングして、少したったらすぐ乾きますので、そうしたら、しっかりと接続します。
外したコネクタのピンも接触不良のゴミや油膜がついているかもしれませんので、全部クリーニング。心置きなく徹底的にやりましょう。
外側のコネクタはとくに、ほこりが多いです。ここで使用した綿棒は、ホコリが結構ついているので、基盤には使い回ししないでくださいね。
基盤も端から端まで、徹底的にやります。ブロアで拭いてますが、今度はアルコールで。ピンの間とかにスラッグなど極小ゴミがあるかもしれないので、目で見えなくても徹底的に。なお、注意深く見て、汚れたり怪しそうだったら徹底的にやってください。
以上でクリーニング作業は、心置きなく終了しました。あとは祈りましょう!
組み立て
組み立てを行いますが、逆の順番で、さきほど写真でとった画像を参考にしながらコネクタを説軸しながら行います。
ここでも、コネクタに向きがあるので、良く断面を見て、無理やり間違えた方向ではめないように注意してください。
そして本体をもとの場所に戻して、ケーブル、電源類を再度接続してください。
そして、電源を入れて、フリーズやブルースクリーンがしばらく使って出てこなかったら成功です!
まとめ
PCがフリーズしたり、ブルースクリーンが出たりが頻繁に起こった場合、通常のトラブルシュートで治らなかった場合の、クリーニングによる対処の方法を詳しく説明しました。
なかなか、この手の記事はないかと思いますが、どうしても原因がわからなかった時の対応として、エンジニアだった私の経験がもしお役に立てば幸いです。
私のPCでいえば、筐体はあと10年は使えそうです。
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