訪日旅行外国人の不満について、官公庁が調査を行ったとのことです。
「観光先進国」に向けて政策を掲げ、今後の成長産業にしていくことは良いことだと思います。
海外旅行が大好きで北半球中心ですが、アメリカ、ヨーロッパ、アジアといろいろな国を旅行してきました。
また、旅行先では親切にも出会うことがありました。
今回、訪日旅行不満の観光庁調査の内容と、国をあげての今後の対策は何が良いか私なりの意見で検討してみました。
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訪日旅行不満の観光庁調査の内容
観光庁の調査によると、ネガディブな件数が多い上位3位は、公共交通、通信環境、多言語表示・コミュニケーションとのことです。(以下参照)
出典:観光庁: 訪日外国人旅行者受入環境に関連するSNSへの投稿等を分析しました
データを見てもわかるように、ネガティブな意見で最も多い公共交通でも3.7%です。
公共交通に関する日本自身の不満は、もしかしたらこの値より大きいのではないでしょうか?
このデータを見る限りかなり満足度は高いと逆に言えると思います。
また、絶対量での比較はできないとのことですが、傾向を見ると、アメリカ人が公共交通の話題が一番多いのに対して、中国は通信環境の話題が一番多いですね。
韓国は、多言語表示やコミュニケーションが一番多いです。
それでは改善が出来そうなコメントは何か、同観光庁のサイトでもう少し調べてみます。
公共交通
「料金が高い」という声が全体の半数近く
-> この料金が高いというのは仕方がないところもあるかとは思いますが、外国旅行者向けに周遊券を充実するとの施策が打てると思います。
米国では夏休み向けに航空機乗り放題の周遊券があり、とても重宝しました。
ヨーロッパでも有名なユーレイルパスがあり、学生の旅行者は多く利用していると思います。
しかし、日本でもすでにJRでは、JAPAN RAIL PASSという外国人向けの格安周遊券があります。
しかも予約だけして乗車しないという問題があるそうです。当然他の人が乗れないこととなります....この点は改善が必要ですね。
また、飛行機でもエアパスという制度が既にあるとのことです。乗り放題ではありません。
日本は米国ほど広くはないので乗り放題でなくても良いと思います。
周遊券の関係については結構手が既に打たれているとの認識です。
「乗り換え」や「降りる場所の確認」
-> これは日本人に対しても言えます。初めて行く場所、特に地下鉄は、乗り換え案内のサイトと地図を見ないとたどりつけないです。
観光庁の対策としては、駅ナンバリングをするとあります。
観光収入が多いシンガポールは路線にもナンバリングがされており乗り換えも混乱がなくしやすいものでした。
路線にもナンバリングをしてまた乗り換えのしやすさを考慮した標識に修正することも重要だと思います。
特に標識は日本人でもわからないものが時々あります。
それから外国人向けの路線図を駅の各所に設置する、というのも良いでしょう。
あとは個人的な体験にはなりますが、電車に乗ってて外国人から乗り換え駅を聞かれることが時々あります。
観光英語を重要なカリキュラムとして設置し、使える英語を学校で習得させることも重要でしょう。
タクシーの運転手とのコミュニケーションへの不満
-> これは中国人が中国語で話した場合とのことですが、これはしょうがないと思います。
外国に言って日本語でタクシーの運転手に話す人はまずいないでしょう。
共通語を英語として、旅行英語をタクシーの運転手にも研修できる制度を国が補助すると良いと思います。
現在は、東京ハイヤー・タクシー協会が英語ができるタクシー運転手を認定するという独自の取り組みをしてますが、幅を広げるのであれば国の補助を付けるのがポイントかと思います。
国の「人材開発支援助成金」を重点配分できるようにすれば良いのではないでしょうか。
あとは、観光英語の一環として、学校で使えるように教育する、ということも重要です。
使えるというのは自分でいくつかのシチュエーションで対応できるようになるまで教えるということです。
単なる座学の授業ではなく。
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通信環境
Wi-fi環境に関するコメントですが、これは各国を旅行しても制約があり、またタダなことも少ないです。
空港でも繋がりにくいです。
よって特段日本に対してのみ不満があるわけではないと思います。
また、ホテルを選ぶ時には通常、Wifiがあるか、それが無料かを調べて予約します。
宿泊先にWifiがないというのが不満としては一番大きいということなので、宿泊先のみ重点的に助成するというのが良いと思います。
観光庁では、「Free Wifi スポットの更なる拡充」とありますが、Wifiスポット自身は、例えばスタバでも実施可能なので、宿泊設備向けが良いと思います。
多言語表示やコミュニケーション
語学の問題については、「交通系」で述べた内容と同等です。
表示面で不満が高い場所は「神社・寺」「城」とのこと。
そうであれば、日本の文化を理解してもらうには良い場所なのでこの場所のみ資金を重点配分して多国語表示にすると良いと思います。
外国では、博物館が多言語化されていることが多いと感じました。
内容を理解するためには、母国語の方が良いので、案内板の表示は多言語化し、パンフも多言語化するというのが良いと思います。
また、メニューが写真付きというのは評価が高いです。
外国からきた知り合いもそう言ってましたし、外国に行った時に写真付メニューを見ることは滅多にありません。
このあたりは助成して、写真付きメニューを作る特殊部隊でも作って対応すると良いと思います。
国をあげての今後の対策は何が良いか
個別の話しは別として制度としては二つあると思います。
予算措置と、観光英語教育です。
予算措置
観光的な対応を取る為に必要な予算措置は、入出国税を薄く、1000円以内で取れば良いのではないでしょうか?
国によって取っている国もあります。例えばタヒチでは、出国税と空港税が各々2000円以下です。
日本の空港使用料が成田で2,090円なので、少し、上乗せしても良いと思います。
最初は抵抗があるかもしれませんが、例えば米国でもテロ対策でESTAという制度を作りました。
これも最初は無料でしたが、その後14$払うこととなりました。
当初は抵抗がありましたが、それが既成事実となると、受け入れられることになりました。
ESTAが高いから米国に行かないという理由もないように、日本の入出国税も薄く負担してもらうのなら、政府の財政も厳しいので、アリだと思います。
観光英語教育
英語全体のレベルがそもそもアジア18カ国中15位である日本は、そもそもの英語教育に問題があります。
また、国際化してるとはいえ、実際、英語を使った仕事につけるかどうかはわかりません。
英語教育全体を見直す話しは置いておいたとして、海外旅行に行くことを考え、観光立国を目指す日本人の必要な英語力を伸ばすことはメリットがあります。
よって、使えるようになるまで、つまり聞きとれて、分からなかったら聞き直し、話すことができるようになるまで、「観光英語」というカテゴリーを作り教えて行くようにカリキュラムを変更すれば良いと思います。
また、日本人の親切さを大事にするために、その内容に上級編として、「困っている旅行者を助ける」という内容を追加すると良いです。
これは個人的な体験が関係しています。
米国に旅行した時に、バスを降りて親戚を呼ぼうとしたら、その電話番号のメモを忘れてしまい、途方に暮れてました。
電話機の前を当惑した表情でうろうろしていたら、米国人の女の子が「May I help you?」といって、当時あまり英語が喋れなかった私の問題を聞きだしてくれて、そして自分のお金を使って公衆電話で、関係ありそうな職場に連絡をしてその親戚の電話番号を教えてくれました。
米国旅行では少し怖い思いもしましたが、この時の経験や感謝は一生忘れられないこととなりました。そのことにより米国への評価も当然高まりました。
よって、日本でも外国人が困っているようだってら、「May I help you?」と言って助けることができる人が増えると、観光地としての魅力も増えると思います。
まとめ
今回、訪日旅行不満の観光庁調査の内容と、国をあげての今後の対策は何が良いか私なりの意見で検討してみました。
観光庁の調査は、今後の日本の観光戦略に示唆を与えるものとなっており、入出国税による予算措置と「観光英語教育」を提案しました。
「日本に来て良かったなぁ」という外国人が増えるのと、観光収入により、日本の社会がより良くなることを期待いたします。
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