日本株に投資しない情報をざっくりまとめてみました

個人型確定拠出年金(iDeCo)の記事を作成した時に、「日本株に投資しない」と説明しました。

以下がその記事です。

サラリーマンや個人事業主の新たな節税~年金が想像以上に凄い

なぜ投資しないか、ざっくりまとめてみました。

概要と、具体的説明がありますので、ぜひご参考にしてください。

 

スポンサーリンク
//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

 

日本株に投資しないざっくりとした情報

ここで日本株に投資しない、というのは、長期的に投資しない意味だと思ってください。

短期的・中期的な投資(ディトレード、1か月から2,3年の期間)ではありません。

これらの短期的・中期的な投資は私も実践しましたが、大きく儲けた年もあれば、大きく損した年もあります。そのため撤退しました。

儲けられる方が情報発信をしているので、儲けられる方は一握りかと思います。私はこの点については才能ありませんでした...

でも長期投資では成功してます。海外株で。

では、長期で、日本株に投資しない理由は、以下です。

  1. 日本企業は収益性や経営数値が、世界の他の企業に比べて悪い
  2. 日本は人口減の社会である
  3. 日本はGDPが成長してない
  4. 日本株以外の長期投資で利益を着実にあげられそう
あいちゃん
でも、儲かっている企業もあるんではない? 例えば利益で一兆円以上稼いでいるトヨタやソフトバンクなど
かっしー
これらの会社は利益の額は大きいですが、経営数値が良くありません。
あいちゃん
経営数値ってどういう判断しているの?
かっしー
いろいろな方法がありますが、私は、米国の投資の神様のウォーレンバフェット流に基づいた評価をしています。その方法で海外の株式で年率12%の成長をこの7年間でしました。
あいちゃん
じゃあ、もう少し詳しく教えて

 

日本株に投資しない具体的説明~詳しい説明になります

バフェット流では以下のポイントでその企業に投資するか否かを見てます。(流ですので、本家のバフェットはもっと詳しいチェツクをしてます)

  1. 一貫した利益成長の有無の確認
  2. 総負債の対純利益比率の確認
  3. 粗利益の売上比率
  4. 業務内容は理解可能か
  5. 経営者はすぐれているか

いづれも長期的競争優位性を見てます。これと一般的な投資指標であるPERやPEG、配当利回りを使用して最終的に投資判断します。(ここではこの選別は一般的なので省略します)

では、具体的に見てみましょう。まず米国の企業を例にとりましょう。アップルや、アマゾン、グーグル(アルファベット)から選びましょう。あなたが普段の生活で利用されている企業ばっかりだと思いますが、アップルは上記1に反しており、アマゾンは、2に合致してないため、一番優良なグーグルを参考にしてみます。

日本企業は代表選手として、トヨタとソフトバンクを調べます。

いづれも各項目を調査していきます。なお、本来は10年位の期間でみると良いのですが、ここでは5年に省略してみます。

 

グーグル(アルファベット)への投資評価

  1. 一貫した利益成長の有無の確認
    営業利益、純利益、1株益が、5年程度一貫して大きくなっているかを確認します。5年の中で一年位少し利益がさがるのは許容範囲内ですが、二年下がるともう投資対象ではありません。この評価で長期的な競争優位性をもっている証拠となります。
    売上高 営業利益 1株益*
    2012 46,039 13,834 16.22
    2013 55,519 15,403 19.13
    2014 66,001 16,496 20.91
    2015 74,989 19,360 23.11
    2016 90,272 23,716 28.32

    単位百万ドル  * Class A & B common stock

    評価:一貫してすべて右肩上がりです。★★★★★

  2. 総負債の対純利益比率の確認
    総負債の対純利益比率は5倍以内が望ましいです。小さいほど借金をすぐ返せることになります。
    つまり毎年稼ぐ利益で、負債は、その数値の年以内にすべて返却できることを指しています。5年のデータを見た場合、この比率が段々さがってくるのが良いです。それは負債をコントロールできていることを意味します。また無理に負債を増やして投資をしようとしないことの証拠で、優良ビジネスの傾向です。これも長期的優位性を判断することになります。
    純利益 負債 負債比率
    2012 10,737 22,083  2.06
    2013 12,920 23,611  1.82
    2014 14,444 26,633  1.84
    2015 16,348 27,130  1.65
    2016 19,478 28,461  1.46

    単位百万ドル

    評価:ほぼ一貫して下がってます。無駄な借金をしようとしてません。借金比率は少ないですし、2年以内に返せる金額です。★★★★

  3. 粗利益の売上比率
    粗利益は、売上から売上原価を引いたもの。売上に対する比率が高いほど稼げる会社となっています。売上に対するコストがかからない構造であることを逆に示します。コカコーラ、マイクロソフト等60%以上の高い比率です。バフェットのガイドラインとしては40%以上です。50%以上ならとても優良です。30%以上なら、ぎりぎりで他の条件が良ければなんとか投資できます。これも5年のトレンドを見て向上傾向にあるものが望ましいです。この指標も長期的優位性を判断できます。
    売上高 粗利益* 粗利益比率%
    2012 46,039 29542 64
    2013 55,519 33526 60
    2014 66,001 40688 62
    2015 74,989 46825 62
    2016 90,272 55134 61

    単位百万ドル  *Googleの公表資料のCostで、研究開発費とマーケティング費を除外して計算した。

    評価:60以上に安定していて超良い値です。★★★★★

  4. 業務内容は理解可能か
    検索エンジンのビジネスは毎日使っているので良くわかります。人口知能や自動運転についてはどう貢献できるのかは未知数ですが積極的に新規エリアに打って出ることは評価できます。
    評価:★★★★
  5. 経営者はすぐれているか
    検索エンジンのビジネスでここまで売上を伸ばしてきたことはとても評価できます。
    評価:★★★★
  6. 最終判断
    経営指標の値はどれもとても良いものです。ただし、予想PERは28.36倍で割高です。グーグルの今後の業績をどう見るかですが、AIや自動運転含めたものの売上がどうなるかによってきます。市場が全体的に暴落した時に購入するのが良いかと思います。
    総合評価: ★★★★

 

スポンサーリンク
//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

トヨタへの投資評価

 

  1. 一貫した利益成長の有無の確認
    売上高 営業利益 1株益*
    2012 18584 356 90.21
    2013 22064 1321 303.82
    2014 25692 2292 575.3
    2015 27235 2750 688.0
    2016 28403 2854 741.4

    単位十億円

    評価:一貫してすべて右肩上がりです。★★★★★
    さすがですね。

  2. 総負債の対純利益比率の確認
    純利益 負債 負債比率
    2012 284 19584 69
    2013 962 22710 23
    2014 1823 26218 14
    2015 2173 30082 14
    2016 2313 29339 13

    単位十億円

    評価:ほぼ一貫して下がってますが利益に対して負債が大きすぎます。負債が大きくないと経営が回らなくなっているので優位性はないです。これは競争が激しい業界だからです。★★

  3. 粗利益の売上比率
    売上高 粗利益 粗利益比率%
    2012 18584 2788 15
    2013 22064 4054 18
    2014 25692 5703 22
    2015 27235 6319 23
    2016 28403 6947 24

    単位十億円

    評価:段階的にあがってますが、及第点の30以上を超えてません。原価が高く利益を出したりやコストダウンがしにくいので長期的優位性が少ないです。★

  4. 業務内容は理解可能か
    自動車の世界的メーカなので内容はとても明確です。評価:★★★★★
  5. 経営者はすぐれているか
    売上、利益を一貫成長させてきたので、経営陣は優れています。ただ、連結の車両の生産台数はここ数年落ちてきてます。評価:★★★
  6. 最終判断
    負債比率や粗利益率が悪いです。利益額としては、2兆円を超えていて規模は大きいですが、競争が厳しい業界で、また長期的な優位性を担保しにくいです。予想PERは約12、予想配当利回りも3.24%で魅力的ですが、残念ながら投資対象としては合格しません。経営者は魅力的です。総合評価: ★★

 

ソフトバンクへの投資評価

 

  1. 一貫した利益成長の有無の確認
    売上高 営業利益 1株益
    2013 3202 799 332.5
    2014 6667 1085 442.6
    2015 8670 982 562.2
    2016 8882 909 402
    2017 8901 1026 1287

    単位十億円

    評価:売上は一貫して伸びてますが、営業利益にでこぼかがあります。安定して利益が出せるビジネスでないです。2017年3月決算では営業利益が1兆円越えしてニュースになりました。★★★

  2. 総負債の対純利益比率の確認
    純利益 負債 負債比率
    2013 372 5288 14
    2014 578 13826 24
    2015 763 17180 23
    2016 558 17202 31
    2017 1474 20164 14

    単位十億円

    評価:負債比率はデコボコがあり、また大きな値です。利益に対して負債が大きすぎます。利益が出なくなると負債が苦しくなるので経営が不安定になる可能性があり長期的優位性がありません。★

  3. 粗利益の売上比率
    売上高 粗利益 粗利益比率%
    2013 3202 1592 50
    2014 6667 2713 41
    2015 8670 3343 39
    2016 8882 3364 37
    2017 8901 3429 39

    単位十億円

    評価:30以上で及第点ですが、高かった50から下がっており、コスト高となりうる体質があります。★★★

  4. 業務内容は理解可能か
    携帯電話と、ネットあとは投資ビジネスをしています。投資対象も半導体となり、若干何をやっていくかわかりにくいです。
    評価:★★★
  5. 経営者はすぐれているか
    孫さんは、有能で精力的な経営者です。世界各国、首脳含めて積極的に人と会い、大変エネルギッシュな経営者です。
    評価:★★★★
  6. 最終判断
    経営指標の値は平均点以下となってます。特に利益に対して負債が大きすぎます。利益に一貫的な上昇もありません。
    ただし、予想PERは16.49倍でまあまあ手頃です。配当利回りは0.49%と低いです。でも残念ながら投資対象とはなりません。 経営者は魅力的です。
    総合評価: ★★

 

まとめ

日本株に投資しない情報をざっくりまとめ、また詳細に米国企業と日本企業の投資対象としての比較をしました。

ここには記載してませんが、例えばベトナムの企業では、上記と同じ評価をしたら、投資対象となるPERも低い魅力的な企業があります。

私はこの手法をもとに世界各国の銘柄調査をして、日本株にはその対象が残念ながらなく、海外にはあったので投資しました。

そしてそれらの銘柄は着実に成長してます。この手法で選ばなかった銘柄は成長をあまりしていません。

長期的に、日本株に投資しない理由がわかりましたでしょうか。

がんばっている、豊田さん、孫さんにはゴメンナサイと言いたいですが、投資家としての判断はこのようになりました。立派な会社ではありますが。

これらの情報が何かのお役に立てれば幸いです。

なお、特に参考にした図書は、「バッフェットの財務諸表を読む力」です。

 

スポンサーリンク
//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

 

  • B!